Boumalne ~Zagora
ひたすら山道は続く。
この日通ったところは、景色は最高なんだけど
この旅で最大の難所だった。
しかもちょー熱い
普段から車もそんなに通らない道らしく、車輪のあとも
大分前のものと思われるものばかりだ。
「あーあ、また来ちゃったよ、こういう所。めんどくせー」
もういいじゃん、こんなとこに道作んなくても!
もう、いいってば。これ以上高いとこに道作んなくても
眺めはいいよ。だけど、この山に道つくんなくても良かったんじゃないの??
私の気分は最悪で、かなりイライラしていた。
自分が来たくてやって来たのに、あまりのしんどさに
すべてがHATEになってしまう。
こういう場所というのは、秘境に来た感で相当テンションが上がる時もあれば、
しんどすぎて相当へこむ時もある。
いつもハッピーだなんて言っていられないのだ。
ランクル君はこういう所に来れてハッピーでしょう。
でこぼこ道もなんのその。
だけど私はそんなランクル君の頑張りを尻目に
「けっ。歩いたほうが、早いわ」
と悪たれついて車を降り、山道を駆け下りながら近道を探した。
それにしても、熱すぎて頭がいたいし、吐き気もする。
どこかで休みたいけど、山道すぎて、木もなければ陰もない。
平らなところもなく、結局7時間ぶっ通しでこの難所を下りきる。
まぁでも、景色はすばらしかったの。。。
二人とも心身ともにガッツリ疲れていた。
今日はどこかの宿に泊まろうかと言う話になり、カスバを改造した涼しい
ホテルなんかがあればいいねと言いながら、下った山のその先のカスバ街道を目指す。
40キロぐらい走ったころだろうか。
目の前にオアシスが見えてきた。
道の脇にはヤシの木がワッサワサと生えていて、ナツメヤシの実がタワワになっていた。
街らしきところには、人が沢山いてにぎわっている。
だけど、よさそうなホテルがなくて途方に暮れる。
それでもどこかで休みたいの一心で進んで行くと
なんかそれらしきカスバがあったので止まってみた。
すると、白いジュラバに身を包んだ男が近寄ってきて
目の前のカスバの説明をし始めた。
私達が泊まるところを探していると言うと
この先のZagoraまで宿はないとのことだった。
「もしよかったら、うちにこないか??
伝統的なモロッコの古い家だよ。泊まっていってもいいし」
Zagoraまでは、約30キロ。
もう今日は限界だったので、泊まらせてもらうことにする。
だけどここで忘れちゃいけない。
「1泊いくら払えばいいの??」
私の中では、もう何をするにも、何を買うにもぼったくられる
と言うのが前提なので、彼にもこう尋ねた。
「いいよ、そんなの。二人だからさ、ノープロブレムだよ。」
値段なんか聞いてしまった自分が、すごく恥ずかしかった。
男の名はムスタファと言って、観光シーズンには
このエリアのツアーのマネージメントをしていると言っていた。
さっそく車を家に置いて、目の前に広がるパーム畑を案内してもらった。
たわわわわわわわわ===。実、生りすぎ
古いカスバの残骸。
家に帰るころには、イフタールの時間になっていて
久々にゆっくりとハリラをすすり、それからカフェオレを飲んで、
彼の息子たちと夕食のタジンを待った。
今考えると、この旅で最高に美味しかったのが、この日の夕飯だった。
タジーーーん
夜の室内は熱すぎるので屋上にマットレスを敷いてもらい外で寝ることになった。
夜風は気持ちいいが、蚊が邪魔をして結局ぐっすり眠ることはできなかった。
朝の四時ごろ。
日が昇る前に、奥さん達がバタバタと食事の準備を始めていた。
家族がのそのそと食堂に集まって、ガッツリ目の朝ご飯を食べる。
そして体力を温存するため、そのまままた寝てしまうのだ。
不思議な光景だった。
断食とは言え、これきっと太るんだろーな。。。
私達は朝の8時ごろ食堂に下りて行き、用意してあった
朝ごはんを頂いて、出発の準備に取り掛かった。
そして、最後のお別れの時。
「ハイ、お金ちょーだい」
さっきまで、いや、今のこの瞬間までフレンドリーだった
ムスタファの表情が一変し、一気に金くれモードになった。
私は彼を疑ってもいなかった。
だから、昨日の夜も彼の好意に心から感謝して楽しむ事ができた。
それに疑うのがイヤだから、最初にいくらかと聞いたのだ。
「ミニマムで一人100DHぐらいっしょ。(10ユーロぐらい)」
もう、話すのもいやな気持ちになったのでさっさと金を払って、
出発することにした。
ムスタファは金を受け取ると、「GOOD ROAD」と
目も合わさず言い捨て、家の中へと消えて行った。
モロッコ人のノープロブレムは
プロブレムですから!!!!
ああ、やりきれない、やりきれない。。。
美味かったご飯代と思えばいいの??
ああ、やりきれない。。。
やりきれない気持ちで、車内殆ど無言のまま
私達はZagoraを経由して、サハラ砂漠の入り口まで来てしまっていた。
続
ひたすら山道は続く。
この日通ったところは、景色は最高なんだけど
この旅で最大の難所だった。
しかもちょー熱い
普段から車もそんなに通らない道らしく、車輪のあとも
大分前のものと思われるものばかりだ。
「あーあ、また来ちゃったよ、こういう所。めんどくせー」
もういいじゃん、こんなとこに道作んなくても!
もう、いいってば。これ以上高いとこに道作んなくても
眺めはいいよ。だけど、この山に道つくんなくても良かったんじゃないの??
私の気分は最悪で、かなりイライラしていた。
自分が来たくてやって来たのに、あまりのしんどさに
すべてがHATEになってしまう。
こういう場所というのは、秘境に来た感で相当テンションが上がる時もあれば、
しんどすぎて相当へこむ時もある。
いつもハッピーだなんて言っていられないのだ。
ランクル君はこういう所に来れてハッピーでしょう。
でこぼこ道もなんのその。
だけど私はそんなランクル君の頑張りを尻目に
「けっ。歩いたほうが、早いわ」
と悪たれついて車を降り、山道を駆け下りながら近道を探した。
それにしても、熱すぎて頭がいたいし、吐き気もする。
どこかで休みたいけど、山道すぎて、木もなければ陰もない。
平らなところもなく、結局7時間ぶっ通しでこの難所を下りきる。
まぁでも、景色はすばらしかったの。。。
二人とも心身ともにガッツリ疲れていた。
今日はどこかの宿に泊まろうかと言う話になり、カスバを改造した涼しい
ホテルなんかがあればいいねと言いながら、下った山のその先のカスバ街道を目指す。
40キロぐらい走ったころだろうか。
目の前にオアシスが見えてきた。
道の脇にはヤシの木がワッサワサと生えていて、ナツメヤシの実がタワワになっていた。
街らしきところには、人が沢山いてにぎわっている。
だけど、よさそうなホテルがなくて途方に暮れる。
それでもどこかで休みたいの一心で進んで行くと
なんかそれらしきカスバがあったので止まってみた。
すると、白いジュラバに身を包んだ男が近寄ってきて
目の前のカスバの説明をし始めた。
私達が泊まるところを探していると言うと
この先のZagoraまで宿はないとのことだった。
「もしよかったら、うちにこないか??
伝統的なモロッコの古い家だよ。泊まっていってもいいし」
Zagoraまでは、約30キロ。
もう今日は限界だったので、泊まらせてもらうことにする。
だけどここで忘れちゃいけない。
「1泊いくら払えばいいの??」
私の中では、もう何をするにも、何を買うにもぼったくられる
と言うのが前提なので、彼にもこう尋ねた。
「いいよ、そんなの。二人だからさ、ノープロブレムだよ。」
値段なんか聞いてしまった自分が、すごく恥ずかしかった。
男の名はムスタファと言って、観光シーズンには
このエリアのツアーのマネージメントをしていると言っていた。
さっそく車を家に置いて、目の前に広がるパーム畑を案内してもらった。
たわわわわわわわわ===。実、生りすぎ
古いカスバの残骸。
家に帰るころには、イフタールの時間になっていて
久々にゆっくりとハリラをすすり、それからカフェオレを飲んで、
彼の息子たちと夕食のタジンを待った。
今考えると、この旅で最高に美味しかったのが、この日の夕飯だった。
タジーーーん
夜の室内は熱すぎるので屋上にマットレスを敷いてもらい外で寝ることになった。
夜風は気持ちいいが、蚊が邪魔をして結局ぐっすり眠ることはできなかった。
朝の四時ごろ。
日が昇る前に、奥さん達がバタバタと食事の準備を始めていた。
家族がのそのそと食堂に集まって、ガッツリ目の朝ご飯を食べる。
そして体力を温存するため、そのまままた寝てしまうのだ。
不思議な光景だった。
断食とは言え、これきっと太るんだろーな。。。
私達は朝の8時ごろ食堂に下りて行き、用意してあった
朝ごはんを頂いて、出発の準備に取り掛かった。
そして、最後のお別れの時。
「ハイ、お金ちょーだい」
さっきまで、いや、今のこの瞬間までフレンドリーだった
ムスタファの表情が一変し、一気に金くれモードになった。
私は彼を疑ってもいなかった。
だから、昨日の夜も彼の好意に心から感謝して楽しむ事ができた。
それに疑うのがイヤだから、最初にいくらかと聞いたのだ。
「ミニマムで一人100DHぐらいっしょ。(10ユーロぐらい)」
もう、話すのもいやな気持ちになったのでさっさと金を払って、
出発することにした。
ムスタファは金を受け取ると、「GOOD ROAD」と
目も合わさず言い捨て、家の中へと消えて行った。
モロッコ人のノープロブレムは
プロブレムですから!!!!
ああ、やりきれない、やりきれない。。。
美味かったご飯代と思えばいいの??
ああ、やりきれない。。。
やりきれない気持ちで、車内殆ど無言のまま
私達はZagoraを経由して、サハラ砂漠の入り口まで来てしまっていた。
続
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