2013/10/29

タブリーズのバザール

イラン旅も残す所2日。

思い残す事は?

あります。

この1ヶ月ぐるりとイランを回り、観光地バザールも行けば、ローカルバザールに行って
探していたものは、キリム。

あと、1日でイランを出るのにキリムを手に入れてない。

テヘランからここまで来るのに、バザールに行くことも出来たんだけど、もう人ごみを
歩く気力がなくて、どちらかと言えば山の上で本でも読んでいたい、そして温泉で疲れを
癒し、静かにイランを出たかった。

キリムも色々見てきたけど、コレという出会いがなかったということは仕方ない。
残念だったけど、縁がなかったと思い諦めることにした。

帰りのトルコで買ってもいいんだし。。。

そんな感じで、最後ふらーっと立ち寄ったタブリーズ。
ここにあったバザールは、つい先日知ったんだけど、世界遺産だったみたい。







キレイなイスラム建築のバザールで雰囲気はとってもいいんだけど、売ってるものが安っぽ
すぎる。残念。

無数にある入り口のどこからかバザールの中に入り、通ってる道を記憶しながら進んで行く。
でないと戻れなくなってしまう。

けっこう入ってすぐの所に、キリムを扱う店があった。
冷かしがてらに中に入ってみると、壁に大きなキリムが2枚飾ってあった。

これを見た瞬間、2人して「コレは!」目を見合わせた。

大きさといい色合いといい、探していたもの、イメージしていたものにかなり近い。

うわっ、なにこの巡りあわせ。

一応値段を聞いてみる。

すると、店員さんは電卓で数字弾き出し「ユーロでなら200」とのことだった。

このグレードで200!

即買いしようかと思ったけど、他も見てきますといって店を後にする。
お店の人も、笑顔で待ってますと言ってくれた。

店を出るとマークスが

「他のを見なくてもあれは買うと思うよ。あの値段だったら値切ったりしないでそのまま買う」

値切り戦士の彼が、そんな事を言うなんて。

そう、今まで他の地で散々キリムやカーペットを見てきたけど、あんな良心的な値段は
地元プライスに間違いない。

もし少し値段を上乗せしてたとしても微々たるもので、そこを値切るのは流石に恥だ。

いつもこういうバザールでちょっと大きな買い物をするときは、値切り合戦の戦闘モードに
入るんだけど、そうだ、ここはイランだった。
そんなことする必要はナイ。

それから、バザールをグルグル周り歩き、上質なイラン産のコットンやら何やら色々買い求め
結局さっきの店に戻り、キリムを買うことにする。

さっきの店員さんが、ニコニコしながら近づいてきたので、この壁に掛かってるのを下さいと
訪ねると、なんか調子のいい感じで

「あ、あのさっき言ってた200ユーロっていう値段、あれ間違いでした エヘっ。」

聞くとあれは仕入れ値で、売値は倍だと今更言ってきた。

おお、イランでこういう人もいるんだと、けっこう意外なパターンで呆気に取られたけど
倍で400ユーロだと、ちと高い。

それに、なんてったって嘘臭い。
だからそこを問いただして、なんでだ、なんでだと押し問答になっている時に、英語が話せる
イラン人のおじさんが タイミングよく店に入ってきて、私達の言い分を通訳してくれた。

そして、このおじさんも訳しながら呆れ顔で「そんなのおかしいでしょう、嘘はやめなさいよ」
みたいな事を言ってくれて、一見落着。
騒がしい店内が静かになった。

結局200ユーロで買ったけど、この1人の店員だけは

「テヘランなんかに行ったら、こんなの1000ユーロはする」とか
「このお店はあまり儲かってないんです、頼むからあと30ユーロ乗せてください」とか

せっこい事を言う人だなー。

そのうち膝をついて懇願のポーズに。

さすがに他の店員さんも、もう恥ずかしいから止めろといって引きずられるように立たされて。

多分、観光客相手の商売に慣れてない人で、テンパっちゃったんでしょう。

店の片隅で泣きそうになっていたので、10ユーロだけ上乗せして代金を払って店を出る。

ちょっと後味の悪い買い物だったけど、そんなことよりこんなところでとてもいいキリムが
買えたことに大満足の私達。

他のお店の人たちもとても穏やかで、みんな写真を撮ってくれと勝手にポーズを取り出したり。


最後に食料やスパイスをしこたま買って、タブリーズを後にする。

ここのバザール、イランの中では1番気に入りました。





トルコに近いせいか、車の運転が信じられないくらい穏やかで、人も穏やか。

そういえば市内の有料道路の料金ゲートでも、ドイツから来たというとタダで通して
くれたり。

いいところだったなタブリーズ。

という事で今日の寝床を探しに、最後トルコのミニカッパドキアと言われるキャンドヴァ-ン村へ
向かったのでした。

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