砂丘で目覚める朝。
ひんやりした砂の上で朝ごはんを食べ、しばし余韻に浸ったあとは
再び来た道で幹線道路へもどり、一路北へ。
カヴィール砂漠よ、さようなら。
その後は、だだっ広い荒野の大地をひたすらに走る。
手元にある地図がけっこう適当だったりするので、たまに道に迷ったりもした。
砂漠を走り、Semnanまで抜ける間には、100km以上一切風景が変わらないという
完全になる不毛の大地が広がっていた。
昨日見た生命力みなぎる砂丘から見たものとは対照的な景色。
植物はおろか、ハエすらも存在できないと思われる死んだ大地のど真ん中を、何時間か走る。
面白いほど微動だにしない景色。
だから、ちょっと遠くのほうにぽっこりお山が見えてきたときの嬉しさといったらなかった。
その遠くに見えた山の方に近づくにつれ、景色もまた活気をを取り戻し、こんな風景が
飛び込んできた。
「ふぅ、やっと抜けたか。。。。」
結構な長距離ドライブだったので、砂漠地帯を抜けてけっこうすぐの所で寝床を探す。
そして、今は乾季で水が流れていない川の上に車をとめて今日はここで寝ることにした。
あたりも大分暗くなってきて、食事も済ませてお茶をのんでほっと一息ついてたとき
遠くのほうから、車がこの谷間に下りてきて、こっちに近づいてくるのが聞こえた。
「見つかっちゃたかぁーー」
そいうえばここに入ってくる所で、バイクに乗ったおじさんがわざわざ止まって
怪しげに私達の車を見ていたっけ。
まぁ、仕方がない。
来たら挨拶してなんとか乗り切ろう、、、、、なんて思っていたら、砂利道を走る車の音が
複数であることに気づく。
うわー、嫌な予感!
と思って、ハイビームでこちらを照らしながらやってきたのは、1台のトラックと3台のバイク。
バイクの後ろに乗ってる男は、でっかい木刀みたいなのを両手に持っている。
えええええーーーーーー!!!!!!!
ど、どうしよう!
盗賊かなんかですか??
そして、あっという間に車から降りてきた男達、あわせて10人ぐらいに囲まれた私達。
何か言ってるけど、全然わからない。
「ツーリスト、ツーリスト、ノープロブレム!!!!!!!!!」
何度も何度もそう言って、やっとただの旅行者である事を理解した彼らは、
「なーんだ、ただのツーリストか」
といった面持ちで帰っていった。
しかし、角材を持った男は本当に申し訳なさそうに何度も何度も謝ってきて
この山の上の工事現場用のキャンプに泊まってるから、一緒に来てくれないかと
誘ってくれた。
とんでもない出会いだったけど、 また誰かが来てもいやなので、彼に同行し
今日はそのキャンプの横に車を止めて寝ることにした。
キャンプにつくと、大きなテントが暗闇に浮かんでいた。
さっきの一件でちょっとびびっていた私は、テントの中に通されても気が気では
なかった。
だけど、角材の彼はさっきの無礼を詫びるかのように、お茶や食事などを
私達に振舞ってくれた。
次第に緊張した雰囲気も和らいでゆき、なんとなく打ち解けてきた頃、そのテントの奥に
座っていた若い男二人が、おもむろにアヘンを吸いだした。
「オピウム、オピウム、NO、NO、NO」
さっきから食事の支度をしてくれてる彼の言葉を無視するかのように、彼らは炙ったアヘンと
ストローを私達に廻そうとしてくる。
そう、昨日今日と通ってきた道は、アフガニスタンやパキスタンからの麻薬密輸ルートになっており
砂漠をぬけて最初のこの街に、麻薬常習者がいるのも納得だ。。。。
って、納得してる場合じゃない!
これ、もし警察に見つかったらとんでもない事になるよ。
しかも、そんなところに外国人旅行者が居合わせていたら、無実の罪を着せられて
刑務所にぶち込まれてしまう可能性だってある????
ただでさえ刑罰が尋常でない厳しさのイラン。
後で調べたら、売人は死刑になるほど厳しい国なのだ!
やばい。こんなところにいたら絶対にやばい。
一刻も早くここから抜け出して、どこかに走り去ってしまいたかったけど、それも怪しいので
私は眠いからと言って車に戻り、マークスはテントに残る。
ドキドキしながら、撮った写真。
ああ、マークスが無事て、明日と言う日がちゃんとやってきますように!
続
ひんやりした砂の上で朝ごはんを食べ、しばし余韻に浸ったあとは
再び来た道で幹線道路へもどり、一路北へ。
カヴィール砂漠よ、さようなら。
その後は、だだっ広い荒野の大地をひたすらに走る。
手元にある地図がけっこう適当だったりするので、たまに道に迷ったりもした。
砂漠を走り、Semnanまで抜ける間には、100km以上一切風景が変わらないという
完全になる不毛の大地が広がっていた。
昨日見た生命力みなぎる砂丘から見たものとは対照的な景色。
植物はおろか、ハエすらも存在できないと思われる死んだ大地のど真ん中を、何時間か走る。
面白いほど微動だにしない景色。
だから、ちょっと遠くのほうにぽっこりお山が見えてきたときの嬉しさといったらなかった。
その遠くに見えた山の方に近づくにつれ、景色もまた活気をを取り戻し、こんな風景が
飛び込んできた。
「ふぅ、やっと抜けたか。。。。」
結構な長距離ドライブだったので、砂漠地帯を抜けてけっこうすぐの所で寝床を探す。
そして、今は乾季で水が流れていない川の上に車をとめて今日はここで寝ることにした。
あたりも大分暗くなってきて、食事も済ませてお茶をのんでほっと一息ついてたとき
遠くのほうから、車がこの谷間に下りてきて、こっちに近づいてくるのが聞こえた。
「見つかっちゃたかぁーー」
そいうえばここに入ってくる所で、バイクに乗ったおじさんがわざわざ止まって
怪しげに私達の車を見ていたっけ。
まぁ、仕方がない。
来たら挨拶してなんとか乗り切ろう、、、、、なんて思っていたら、砂利道を走る車の音が
複数であることに気づく。
うわー、嫌な予感!
と思って、ハイビームでこちらを照らしながらやってきたのは、1台のトラックと3台のバイク。
バイクの後ろに乗ってる男は、でっかい木刀みたいなのを両手に持っている。
えええええーーーーーー!!!!!!!
ど、どうしよう!
盗賊かなんかですか??
そして、あっという間に車から降りてきた男達、あわせて10人ぐらいに囲まれた私達。
何か言ってるけど、全然わからない。
「ツーリスト、ツーリスト、ノープロブレム!!!!!!!!!」
何度も何度もそう言って、やっとただの旅行者である事を理解した彼らは、
「なーんだ、ただのツーリストか」
といった面持ちで帰っていった。
しかし、角材を持った男は本当に申し訳なさそうに何度も何度も謝ってきて
この山の上の工事現場用のキャンプに泊まってるから、一緒に来てくれないかと
誘ってくれた。
とんでもない出会いだったけど、 また誰かが来てもいやなので、彼に同行し
今日はそのキャンプの横に車を止めて寝ることにした。
キャンプにつくと、大きなテントが暗闇に浮かんでいた。
さっきの一件でちょっとびびっていた私は、テントの中に通されても気が気では
なかった。
だけど、角材の彼はさっきの無礼を詫びるかのように、お茶や食事などを
私達に振舞ってくれた。
次第に緊張した雰囲気も和らいでゆき、なんとなく打ち解けてきた頃、そのテントの奥に
座っていた若い男二人が、おもむろにアヘンを吸いだした。
「オピウム、オピウム、NO、NO、NO」
さっきから食事の支度をしてくれてる彼の言葉を無視するかのように、彼らは炙ったアヘンと
ストローを私達に廻そうとしてくる。
そう、昨日今日と通ってきた道は、アフガニスタンやパキスタンからの麻薬密輸ルートになっており
砂漠をぬけて最初のこの街に、麻薬常習者がいるのも納得だ。。。。
って、納得してる場合じゃない!
これ、もし警察に見つかったらとんでもない事になるよ。
しかも、そんなところに外国人旅行者が居合わせていたら、無実の罪を着せられて
刑務所にぶち込まれてしまう可能性だってある????
ただでさえ刑罰が尋常でない厳しさのイラン。
後で調べたら、売人は死刑になるほど厳しい国なのだ!
やばい。こんなところにいたら絶対にやばい。
一刻も早くここから抜け出して、どこかに走り去ってしまいたかったけど、それも怪しいので
私は眠いからと言って車に戻り、マークスはテントに残る。
ドキドキしながら、撮った写真。
ああ、マークスが無事て、明日と言う日がちゃんとやってきますように!
続
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