たまたま遭遇してしまったカヴィール砂漠の砂丘。
わき道に逸れて良いことある日の一番良いパターンだな。
とは言え、2年前に訪ねた事があるモロッコでの砂漠の嵐のトラウマが再び蘇ってきて
きそうになり、若干心配ではあったんだけど、せっかくなので今日の寝床は
ここに決定。
砂漠、、、砂丘、、、
ビックリしますよ、この不動な世界。
感じたのは、この静まり返った景色からヒシヒシと伝わってくる生命感。
いままでも、そしてこれからも永遠に弛みなく存在し続ける巨大な命。
人間の儚さなんか悟るよりも、この永遠の大地にねそべって体を沈めた感覚をたまに思い出して
私が生きる小さな小さな世知辛い世界での毎日を、こころ穏やかに生きてゆきたいと
そんなことを胸に焼き付けた1日。
砂漠パワーすごいです。
1時間ぐらい砂に体を埋め、うつ伏せになって落ちてゆく太陽を眺める。
そうして夜がやってきて、満点の星空が広がった。
不毛の地に来ても焚き火ができるよう、車の屋根に積んでいた薪に火をくべる。
砂漠にきたら、やっぱ火じゃないと。
私達は焚き火の前で毛布に包まって、色々な話をした。
そして流れ星を何個か見届けた後、サソリや蛇や人間が来ないことを願い、車のドアを
全開にし頭だけ車外に出るような形で眠ることにした。
無音の世界。なんにもない。
目を閉じると、心臓の音と耳の近くを流れる動脈の血の音が聞こえてくるぐらいの静寂。
目を開ければ、星が降る夜。
星に押しつぶされそうになるくらいの、心地の良い圧迫感を感じながら私は眠りに落ち
マークスは眠ることが出来ず、その星降る夜を明け方近くまで写真に収め続けていた。
続
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