2009/12/28

The way to border of Turkey

翌日。

黒海を横目に見ながら走ること4時間。

ようやくバテゥミに到着した。

海沿いで温暖だからなのか、ミカンの木やら竹やぶが沢山あった。

次の国トルコは物価もそこそこ高いと聞いていたので、

食材を一通り買い揃えてからサクッ国境まで行って、トルコ入りするつもりでいた。

バテゥミ観光は特にせず、買い食いしたりブラブラしているうに

日も暮れて雨まで降りだしてきてしまった。

なので、今日は誰かのお家に泊まらせてもらおうということになり、

街から少し戻った山の方に向かう。

バテゥミのハチャプリ屋

山からの海の眺めは最高で

「どうせ訪ねるんだったら景色がいいところがいいよね」

マーカスが図々しい事を言い出し、その言葉どおり海沿いの

ミカン農家を訪ねた。





庭では収穫し終えたミカンを買いつけにきたアルメニア人のおじさんたちが、

計量して車に積んでいる最中だった。

そこにいた1人の女性がこの家の主人で、車だけ停めさせてと下さいと

お願いしてみた。

すると、離れにゲストルームがあるからそこで休んで行きな

さいと部屋に通された。

夜になり車で食事の準備をしていると、

「そんなことする必要ないよ」と途中でやめさせられて、

母屋らしき所案内され、夕食をごちそうになった。

おばさんの手作りモツァレラチーズがめちゃめちゃ美味しかった。

家には中学生ぐらいの息子と、85歳になるおばあちゃんが一緒に暮らしていた。

3人ともロシア語で会話をしていた。

小さな小さなおばあちゃんは2年前に失明してしまったらしく、生きてるのが

辛いとつぶやいていた。

翌日晴れていればみかんの収穫を手伝ってみたかったんだけど、

あいにくの雨で出来なかった。

そしてお別れの際は、みかんやら果物やらお土産を沢山もたせてくれてた。

最後におばあちゃんが、宙を見ながら震える手で十字架を切って

旅の安全を祈ってくれた。

それがものすごく印象に残る場面だった。

そうしてバテゥミを後にしてグルジアの旅を終え、すぐそこのトルコの国境まで

やってきた。

大きな国なので、それなりに時間もかかるもんだと覚悟を決めていたんだけど

荷物検査も一切されず、結局1時間ぐらいでトルコに入国することになった。

またまた黒海を横目に走り、最初にたどり着いた街で地図を広げてこれから

どこに行くか話し合ってると、近くにあるミナーレ(モスクの横にある大きい塔)

祈りの時間を告げる歌が流れてきた。

今朝までいたところと100キロも離れてないけど、国境をまたいだとたん

雰囲気ががらりと変わる。

またまたイスラム教の国。

公共の場での飲酒は禁止されていて、自宅で飲む人も滅多にいないだろうから

グルジアで散々酷使した肝臓を、ゆっくりお休みさせてあげようと思う。

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