都市開発の真っ只中 |
帰国するためのフェリーが出る街バトゥミに、再びやってきた。
チケットは取ってなかったのだけど、あらかじめ船の出る日時が分かって居たので
運航会社に予約は入れておいた。
来た時と同じウクライナの船会社の、グルジア支店といったところ。
翌日の乗船の手続きをするため、約束の時間にオフィスへと出向いた。
個室に通され、ディスクにドデンと構えてたのは女性で、いかにもソ連時代の
やり手なディレクターと言う感じ。
チャキチャキと手続きが進み、無事に予約完了。
と、思ったのだけど。
ここでなんと渡航料金をぼったくられたっぽくて、どうもおかしいと
勘定し直したマーの予感が的中。
行きと帰りの料金が一律じゃないなんて、おかしな話だ。
支払いが米ドルのみとか、ややこしい換金や手続きをしているうちに
すっかり丸め込まれてしまったみたいで。
そうと分かったら話は早い。
すぐさままたオフィスに戻り、ぼられた分およそ50ドルを取り返しに行く不屈の男。
おばちゃんも渋々返してくれたけど、そこでボッた事を認めちゃうのもすごい。
取り返しに行く奴も奴だけど、50ドルぽっちなんてと思ったら、
大間違い。
ウクライナで回収される50ドルは、平均月収3万円程の国の人達からみたら
少ない金額ではないはず。
こういう所で泣き寝入りすると、外国人観光客の懐を狙う奴らの思うツボで
さらに被害が拡大する。
だから、少額と思っても戦わなくてはダメなのだ。
とは言ったものの、
オバちゃんの逆恨みを買って明日の乗船が拒否とかになったらどーしよーーー、
という小さな不安を抱えつつも、帰国の手筈が無事整ったという事で、
バトゥミの街をぶらつく。
煌びやかな湾岸エリアに比べ、路地裏を一歩入ってしまえば
そこには普遍的な庶民の日常が垣間見られ、熱帯夜のパーティピーポーなんて
後付けされた異文化に過ぎないことを実感する。
バトゥミという街を思いだすとき、私はこの無数の洗濯物と豪華なカジノストリートが
紙一重のところで存在している風景がとっさに浮かぶ。
どんなに見栄を張っても完璧にはなれなくて、カオスが見え隠れする街。
そういうコントラストが、とても魅力的な街だと私は思うんだけどな。
さて、街散策をしている間にお腹も空いてきて
目に飛び込んできたこちらの看板。
ウクライナ料理だ!
円で換算すると
ボルシチ 120円
ソリャンカ 180円
キエフカツレツ 270円
ぐらいの激安!
最終日にして、グルジア料理にそろそろ飽きてきた頃だったので
良いタイミングで出くわしました。
看板が表通りに出て居なかったら、絶対に見過ごす地下にある小さなレストラン。
ド定番の何品かを注文する。
大当たりーーーーー!
中でもこのサラダは絶品で、ロシアでは「毛皮を着たニシンのサラダ」と
呼ばれている。
ドイツ語学校に通って居た時、持ち寄りのパーティーなんかには
必ずこれを持ってくるロシア人がいた。
しかもクラスに複数名のロシア系がいる時は、かぶっちゃったりして。
それぐらい市民権を得ている、定番料理。
簡単なので家でもたまに作ったりするぐらい、私も大好きなサラダ。
酢漬けのニシンに、ゆで卵、ジャガイモ、にんじん、そしてビーツが被せられ
マヨネーズとディルをかけて頂くんだけど、たまらない組み合わせ。
このバトゥミバージョンも即効メモって家でも再現したけど、我が家のニシンサラダは
この出会いがあってから、ずーっとこれ。
今では私の得意料理の一つで、日本に帰った時も作ったりしてます。
これは、キエフ風カツレツ。
鶏肉をクルクル巻いて揚げたもの。
コロッケ的なね。
切るとバターがジュワーっと滲み出てくる。
美味。
次の日、船の出発が夜だったのもあって、お昼ご飯食べにもう一度来て
またニシンのサラダを食べた。
あともう1日滞在してたら、また絶対に来てただろうな。
グルジアの締めくくりは、ウクライナ料理と共に。
これからウクライナに行くっていうのに😁
まとめ的なものは後で書くとして、グルジアの旅はこれにて終了。
ひと月ちょっと滞在したんだけど、また絶対に来ると誓う。自分に。
また来るよ、グルジア。
ということで、帰りの船に難なく乗船し、行きと同じく船の2泊3日の航海。
トラックこれだけ。。。。 |
ひと月前、夏真っ盛りの時に出発した往路の船上は、乗客もわんさか、
旅が始まるテンションとで「オープニング!!!」という感じだったけど、
復路はまさに「エンディング」。
乗客もまばらで、寒くて雨が降ったりで、しっぽりと旅の終わりを実感する
2日間だった。
続
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