2013/06/25

クルド人一家との出会い

イラン、グルジスタン州のとある小さな町。

スイカを買うために立ち寄った、バスターミナルで開かれている小さなバザール。

外国人がまず立ち寄るはずもないところに、突如現れた私たち。

店番をするおじさんの中には、「な、なんでこんな所に。。。」と大きく目を見開いて
動きが止まる人もいれば、写真とっておくれと、みんな一斉に並びだす人もいる。

この辺はクルド人が多く暮らす地域で、故におじさんたちの普段着もクルド式。
ダボダボのドカンズボンの上から帯を締める、ちょっとへんてこな民族衣装。








歩くところにすぐ人だかりが出来、撮影大会が始まる。
おじさんたちはめちゃめちゃフレンドリーで、買おうとしていたスイカも野菜もタダでくれようとする。

自炊に備え一通り野菜を買ってバザールを出ようとしたら、一人のおじさんが
「じゃ、チャイでも飲みに行こうか」と、まるで事前に待ち合わせをしていたかのように
マークスと腕を組み、上のほうにある住宅街に向かっていった。

そして彼の自宅に行って、チャイを飲んでいると

「で、今日泊まってくんだよね?」と、これまた勝手にそういう予定になっているかのように
さらっと言いのけて、私たちもまた、そんな予定があったかのように泊めてもらうことに
した。

ちなみにここまでの会話は、全部ジェスチャー。

ペルシャ語が喋られない私たち。

ハローとOKとアイラブユーしか言えないおじさん。

どうにかこうにかして、意思は通じる。

優しさだって、もちろん。

彼には3人の子供がいて、17歳の長女ソルールは少し英語が話せる美しい女の子だった。

突然来た外国人ゲストにまた驚きもせず、 静かに横に座って一言一言言葉を選びながら
少しづつ色々聞いてくる。

躾が良いのか、性格なのか分からないが、過去にクルド人一家にお世話になって
大変な思いをしたことがあったので尚更、彼女たちの静けさと温かさには感心せずに
いられなかった。

おじさんはというと、腕にデカデカと私たちの名前をボールペンで書き付け、
必死に覚えようとしてくれた。

わたしたちも、もちろん家族の名前全部を腕に書き付けた。

夕方には皆で散歩に出かけ、またまた夜遅い夕食の時間がやってきた。

この日はおじさんが、チキンケバブを炭火でグリルしてくれた。




ジュシュ・ケバブ。ここでもやはりご飯と焼きトマト。
 そして、夕食が終わったのは11時半ごろ。

その後は満腹のままさっさと寝てしまい、子供たちは朝早起き。
どこの家庭でも、そんなものなのかなー?

おじさんのお家は結構立派な1軒屋だったんだけど、寝るときは私たちも含め全員布団なしの
雑魚寝だった。

言うまでもなく、翌日体がバキバキだった。

翌朝、子供たちが学校に行った後もまだ寝ていたおじさんが起き出して、一緒に朝食をとる。

で、何を言い出すかとおもったら

「じゃ、仕事に行こうか」と、仕事場まで私たちを連れて行ってくれることになった。

そういえば、おじさん何をしているか聞いてなかったんだけど、ここで初めておじさんが
鶏を売る人だと知った。


まず近所で飼育している鳥小屋に鶏を取りに行き、車に20羽ほど積んで・・・




近所の住宅地に、宣伝してまわる。




マーメルとはクルド語でチキンの意味。ちなみにペルシャ語ではモルグ。

誰もいない朝の住宅地に響く、マーメルマーメル。

それにしても、シュールな映像だ。

そして私たち、何やってんだ~?


市場に戻ると、さっそくマーメル音を聞きつけた男たちが買い付けに来ている。

イラン、特に地方など保守的な地域では女性の一人歩きが禁じられていて
市場に買い物に来る人も、男性がほとんど。



このあとおじさんはスパっと鶏の首を切り、右下にあるバケツに首なしの鳥を突っ込んで
血を抜いてから、完全に息絶えた鶏と落ちた頭を袋に入れて客に売る。

残酷だなんて言わないでくださいね。

食べてる私たちのほうが、もっと残酷なんだから。

こうして何人かの客が買いに来るのを見届けて、また市場でちやほやされだりしながら
時間をつぶす。

そして午後は子供たちと一緒に、おじさんの実家がある近くの村まで行く事になった。

キレイな村の写真はまた明日。



1 件のコメント:

  1. トルコ、クルド人は日本には来ないでいただきたい。

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