2016/12/16

ニッポン車中泊の旅_宇和島



四国に来て一週間。
雨が多い地域だとは聞いていたけど、こんなにも雨の旅になるとは思わなかった。

多分この一週間で降らなかった日は1日ぐらいなもんで。

道後温泉を去り南下して高知に向かう最中も、ようやく辿り着いた長年憧れの地「桂浜」でも
土砂降りの雨だった。


私たちは道後の観光案内所で見つけた「内子」という、古き良き街並みが残っているという
所へ向かった。

その前に通りかかった道の駅で腹ごしらえ。
内子は豚肉が有名なところらしく、この日頂いたのは「内子バーガー」

厚切りのプリプリロースハムサンド。

美味しくない訳がない!




内子町へ到着。

雨も降ったり止んだり、空もどんよりで写真を撮る雰囲気じゃなかったんだな。

なので、印象も少なめで。







江戸、明治の時代は木蝋の生産で栄えた町で、当時の町屋や豪商の屋敷などが600mに
渡り軒を連ねる歴史ストリート。

ここにはなぜかドイツ人がやってるドイツ料理の古民家レストランがあった。

細々とした民芸品を売る店も多く、女子が喜びそうなところ。かな?



 雨がザーザーだったので、とりあえず車に戻り移動することにした。

地図をパラパラめくって見て、次なる行き先探し。

海岸線がグニャグニャしていて、なんとなく面白そうな「宇和島」方面へ向かってみることにした。




海沿いの小さな道を当てもなく進んで行くと、たまにお目見えする小さな漁港。

こんな四国の端の端で、関東ナンバーのレンタカーが通るのを不思議そうな目で見ていた
人達が印象的だった。

海と山と桜とキャベツ畑と。




山桜もまた天然でいい感じ。



 







海に浮かぶ島っていいな。

特にこういうリアス式海岸の入り組んだところは、重なる島の向こうに映し出される景色までもが
一層 風景を幻想的なものにする。

どこから何を見ても、絵になるなる風景だった。

宇和島は真珠の養殖で有名なところらしく、この水面に浮かんでる四角い物体もそれなの
かもしれない。


この海をもう一度朝に見たくて、この日はその海岸線沿いの工事現場の影に隠れて車中泊。

午前3時ごろからはもう漁船のエンジン音が海で唸りをあげていて、思わず起きてしまったけど
耳栓をしっかり入れ、再び寝に入った。



 翌日。

昨日来た道を再び戻ると、途中で大きなモニュメントが立つ丘が見えた。

登ってみると、海に向かって立っていたのは立派な慰霊碑だった。

海で亡くなった人のではなく、海で捕えられた魚介類の慰霊碑だった。

魚一匹の命だって、命は命。

その命が生活の支えになってるここの漁業関係の人が建てたものだと思うけど、
彼らにも自責の念みたいなものがあるからなのか?

いずれにせよ、こういう形で果てしなく消えてゆく魚介類の命を敬い、漁や養殖の安全を祈る
場でもあるんだろう。

 



そのモニュメントは椿の咲く丘の上に立っていた。


 宇和島といえばジャコ天。

というのを、もちろんここで知ったのだけど、宇和島は特に海産物の練り物加工品が
得意みたい。

そこでネットで調べ、とある練り物屋さんに向かう。

夫婦でやってるそのお店には小さなショーケースがあり、ポツポツと商品が並んでいた。
本当はジャコ天が食べたかったんだけど、その日は金曜日でもう売り切れてしまったと
いう。

だけどせっかく外人さんがこんな所まで来てくれたのでと言って、色んなものを
試食させてもらった。


色々話しているうちに製造のペースとか材料とかも教えてくれたんだけど、どうやらこの店では
週の初めに大量に作り置きして、1週間で売り切ると言っていた。

そして、その為に保存料を結構使ってるねー、と店のおばちゃんが何のためらいもなく
言っていた。

「夫婦二人三脚でせっせと毎日手作りしてる、天然のジャコ天」

なんていう触れ込みなどどこでも見た事はないんだけど、店の雰囲気がそんな感じだったので、
勝手にイメージが膨らんでいたのは確か。

だけど、それが諸共に崩れ去った。

まぁ、今の時代仕方がないことなんだろうけど、ちょっと残念な気分。

ジャコ天は買えなかったけど、そこに並んでたいくつかの練り製品をつまみ食い用に購入。

これがうまいのなんのって。

許す。
保存料ガンガン入ってても、これなら許す。

お昼ご飯を食べに、またまた道の駅へ。

道の駅ってサイコー。

土地の食べ物とか、旬のものとか全然知らなくても、道の駅に行けば大抵のものは
そこで食べられる。

地元農家の農作物や近郊の魚なんかも買えちゃうから、自炊旅をしている私達にとっても
外せない存在だった。

さて、この日ここで頂いたのは、宇和島名物「太刀魚巻き」と「鯛めし」


 こんな食べ物。

見た目のインパクトを他所に、味はフツーだったけど。

食堂には無料のみかんが置いてあった。
さすが愛媛。

子供を利用して、たくさん袋につめてお持ち帰り。笑



その後は土砂降りの中をひた走り、ついに来たぜよ、龍馬殿!

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