2015/11/04

東欧旅行記_ポーランド11(Tatra登山)


翌朝。

天気が悪かったけど、せっかくなので予定通りの山に登ることにした。

雨が途中で降ったりしたけど、久々の山登り。

最高に気持ち良かった。

私は高さとか難易度とかはどうでもよく、色んな景色が楽しめて、色んなストーリーがある山が
好き。

この日登ったタトラの山は、果てしなく続く松林や、苔むした脇道、激流の雪解けの
川など、日本の山を彷彿とさせる風景はとても新鮮で、また日本の山の魅力を
再確認するような、そんな山登りだった。

日本の山は、やっぱすごくいい。

と、違う国の山に登ってるのに、結局いつも
「あー、日本に帰ってまず山に行きたい」とか言ってる気がする。

いつも日本の山と比べるのもどうかと思うけど、私はダントツで日本の山が好き。


と言いつつ、ご覧いただくのはポーランドの山です。






最後1時間ぐらいはけっこうエグい急斜面の岩場をのぼり、目的地の湖へ到着。

ここでお昼ご飯でもたべてのんびりしようと思ったけど、雨だったので来た道をまたすぐに
引き返し、森林ゾーンへと急いだ。

くり坊はお籠の上のお殿様。

終始ご機嫌、人生初の山登りでした。

ちなみにマークスは、4歳の時にはすでに2000メートル級の山に登らされていたらしく
私と彼の子であるくり坊にも、そんな日がくるのは遠くない気がする。




下山後。




下ってきたら天気もよくなり、川辺で一休み。

けっこうな筋肉痛になったけど、思い出に残る家族三人の初登山だった。


夜は、駐車場の隣にいたキャンパーと酒盛り。

フランス人とスペイン人のカップルで、フランスの真っ赤な救急車をキャンピングカーに改造して
1年近く旅をしているという面白いカップルだった。

話の中で印象的だったのが、フランス人の彼のおじいさんが戦時中、共産党員というだけで
捕獲されアウシュビッツに送られて、そこで亡くなったという話。

彼はどうしてもこの目でその現場を確かめたく、ポーランドを旅のルートに入れたらしい。

そこで分かったのは、おじいさんはナチスがガス室を導入して「最終手段」で大量虐殺する前に
亡くなっていたらしく、それを知った彼は少し胸をなでおろしていた。

それでも十分酷い話だけど、そういう話をポーランドでドイツ人に淡々と話しているという
目の前の場面に、ちょっとバツの悪さを感じた。

だけどその話がきっかけで、戦争や平和や人種差別や世界経済にまで話が及び、
そこでちゃんと議論しあえるヨーロッパ人の教養みたいなものを、ちょっとうらやましいと
思いつつも、メンドクサイなーと正直思ってしまった。

まぁわからないでもないけど、今日初めて会って、この時間しかないという人達と真面目な
話をする余力は、私にはなかった。

なので私は、スペイン人の彼女とワイン飲んでタバコ吸って「パエリアさいこー」とか言ってる
だけだった。笑


結局3時ぐらいまで飲んでいただろうか。


昨日の夜がいかに楽しかったか、翌日捨てに行ったワインやビールの空き瓶を見れば
一目瞭然だった。

そんなわけで彼らとは1日きりのご縁。

たのしい夜をありがとうと言って、彼らは北へ、そして私たちは南に向かい旅を続けたのでした。





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