2019/06/19

2018年グルジア車中泊の旅_⑨アナヌリ~ステパンツミンダ



ロシア・グルジア軍用道路トリップ。



地図上の赤点がミリタリーハイウェイと呼ばれる軍用道路で、普段は一般の道路として
利用されてる。

有事の際にはロシア側から首都まで一直線で 攻め込める道だというのが
一目で分かるけど、一応両国間での争い事が戦争という形で起こっていない今は
雄大なコーカサスの山岳風景を感じながら、5047mを誇る名峰カズベキ山の麓まで
一気に登ってゆける道路でもある。

私達はこのエリアで数日過ごそうということになり、数日分のパンや野菜を買い込み
まずはスタート地点のレストランで腹ごしらえ。


おお、写真見て説明するのに味を思いしただけで、生唾が出てきた。

グルジア料理の特徴は、クルミやザクロ、コリアンダーがふんだんに使われてる
こと。

サラダには砕いたクルミがまぶしてあり、その下のはナスをローストしたものに
クルミのペーストが乗っかっていて、ザクロの実がちょこんと飾ってある。

これをグルジアのパンPULIと一緒に食べるのが一般的。
 





 こちらはヒンカリという、グルジアの小籠包的なもの。

この皮にジューシーなお肉と肉汁が包まれていて、下からアグリと、そして
あふれてくるジュルっと吸いながら食べます。

これが絶品で、滞在中何度も何度も食べました。

息子の大好物なので、家でも良く作ります。

先日の誕生日にもリクエストされ、作ったばかりです。
 


ユーラシア大陸を旅していると、この餃子系の食べ物が形や味を変えながらも
大陸全域に広まっていて、ヨーロッパまで続いてるということに最近気付いた。

東から

日本の餃子
韓国のマンデゥ
中国の包子
インドのサモサ
ネパールのモモ
ロシアのペリメニ
中央アジアやトルコのマンティ
グルジアのヒンカリ
ポーランドのピエロギ
ドイツのマウルタッシェン
イタリアのラビオリ
そしてスペインのエンパナダ

知ってるだけでこれぐらい。

多分もっといっぱいあると思うけど、どの国でもこの皮に包む系の食べ物は
その国の代表料理と言っても過言でないぐらい、市民権を得ていると思う。

そして、こういう食べ物はどこで食べても大抵外れがない。

グルジアのヒンカリも、地域や店によっては味や食感がちがったりして
食べ比べするのも面白かったな。




そういえばこの日、このミリタリーハイウェイの最初のほうに立ち寄った店は
外装内装も素敵で、雰囲気もいい所で、店員さんも愛想がよくて、ご飯も
おいしくて、申し分ないほどのレストランだったんだけど、3人で5種類ぐらい
色々頼んでビールまで飲んで、お会計が10ユーロちょっと。

これだから好きなんです、グルジア。

もちろん、帰り道も寄りました。


食の話はこのぐらいにして、

200キロの山道をひた走り、目指すは北コーカサスのステパンツミンダ。
山道と言っても全面舗装なので、オフロード感は一切ありません。

ロシア時代はカスベキと呼ばれていて、カスベキ山もあることから
そっちの呼び方の方が馴染まれているみたい。

まずは最初の方にお目見えする観光スポット、アナヌリ教会。
湖畔に建つ古い教会ですが、写真が少ないので詳細は省きます。

まあグルジアによくある石造りの古い教会です。


どんどん登ってゆくと、絶景の中に浮かぶようにそびえ立っているモニュメント。



それがこの「ロシアグルジア友好記念塔」

モザイクの壁画は、グルジアとロシアの歴史上で大切なことを物語る何かが
モチーフになっているんでしょうが、歴史に疎い私には分かりませんでした。

内容はわからずとも、うん、可愛かった。

 

 

ここにも日本人の観光客がいっぱいいて、オバちゃんたちがキャーキャー
はしゃいでた。

「私60にもなって、こんなカワイーカワイー言ってはしゃいじゃって
外国だからかしら!なんか学生時代に戻った気分❤」

その後みんなでピースして写真撮って、私は傍からそれを見ていただけなんだけど
コーカサスの断崖絶壁にいながら、物凄く日本に帰りたくなってしまったんだった。






ちなみにこのエリア、冬は国内屈指のスキーリゾートになるので
雪景色のなかのこのモニュメントもまた見ごたえがあると思う。

しかし後に知り合ったグルジア人に話を聞くと、スキー場開発や観光開発ですっかり
様変わりしてしまったらしく、好んで行く場所では無くなったとも言っていた。

私達もこのエリアで数日過ごすつもりで来たのだけど、なんとなく思っていた
所と違って、結局2泊だけして山を下りてきてしまったんだった。


その前にもう少し上り詰めて立ち寄った、ステパンツミンダ。

とても有名な教会があるということで。

麓の村から乗り合いの4WDで悪路を数十分登りつめるか、徒歩では3時間程で
登って来れます。

そうしてたどり着くのがこちら。



ゲルゲディ3位一体教会。

空に浮かぶような、石造りの古い教会です。



教会のうんちくが一切ない私は、これから説明する教会ほとんどが
「石造りの教会」であること、その前にほんの気持ちばかりの形容詞が付く
程度の表現力しか持ち合わせてないこと、お許し下さい😉




まあでも、とにかくここまで来たんです。

教会に向かった頃には雨が降っていて、写真を撮る気も失せ、教会内部も撮影禁止
だったので、この教会に関しての記憶がほとんど残っておりません。

壁に彫ってあった、何かを物語る何か。(興味ゼロ)


が、車中泊のロケーションとしては最高だった。

 


こんな景色を、独占しながら。

まさに空中キャンプです。

ちなみに、この辺りは観光開発がすすんでいて、上の写真の右手にあるのは
何かの基礎工事のために掘り起こしたとみられる現場。

駐車場なのか、はたまたこんなところに大きなホテルを建ててしまうのか。

観光大国を目指すグルジアだもの、その可能性は十分にある。

5年後来たらまた、全く違う景色なんだろうな。。。

便利にはなるんだろうけど、勿体ないなー。

何にもないのが、良いのになーーー。


夜は満点の星空で


早朝、朝もやのなか、誰もいない静かな教会がひっそりと浮かんでいた。

お昼頃には名峰カズベキ山(5057m)がお目見えする。












余談だが

ここの地名「ステパンツミンダ」を見たとき、このカタカナが頭の中で即座に
「捨てパンツ民だ!」に変換された。

パンツを捨てる民??

いたらどうしよう。

そういうことじゃなくて、こういう語呂合わせ的な楽しさがドイツ人の夫と
共有できない歯がゆさで、ムシャ―ってなる時がある。


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