2019/02/18

2018年グルジア車中泊の旅_ ⑥メスティアで登山


メスティアに滞在している間は、2回ほど山登りに出掛けた。



連日雨なのには変わりなかったんだけど、雨の間に晴れ間が奇跡的にあって
その間を縫って敢行したという感じ。


一日目はメスティアの中心部から車で30分ぐらいのところにある氷河トレイル。

4歳児を連れてとなると、半日ぐらいのコースがちょうどいい。


吊り橋を渡って、山の入り口に。

山の入り口には、いきなりカフェらしきものが。Mtsvadiとはグルジアのシャシュリーク。

 息子が自力で山に登るようになってから、早2年。

彼がいつも楽しみにしているのは、 実は大人でも嫌悪感を抱くような
足元の悪い、岩場の急な上り道。
 
 凸凹していて、手を使って登ってゆくような難所を恐れもせずにヒョコヒョコと
登ってゆく。

体が軽いが故に成せる業。




  逆に平坦な森の道とか、単調な山道とかはすぐに飽きてしまうみたいで

なかなか集中力が続かず、途中ですぐにへこたれる。 


この日のトレイルは、 彼にとってのエキサイティング度は60%ぐらいと
いったところでしょうか。


こういう岩場は坊の大好物

一応ここがこの氷河ハイキングコースのゴールで、今まさに溶けている最中の
氷河を目の前で見ることができる。



 この氷河の末端に人がわんさか集まって見学をしているんだけど、現在進行形で
溶けて居るため、たまにドカーンと大きな氷河の塊が落ちてくることもあり
去年はそれに巻き込まれて、亡くなった人もいたらしい。

私達はあまり近くに寄らず、岩場の陰で風を凌ぎながらお昼ご飯の鍋焼きうどんを
作って食べた。


この日は結局下山で雨に降られたけど、往復6時間ぐらいの行程で、足慣らしの意味でも
丁度良い感じのハイキングだった。


 再び雨のメスティアへ。



雨宿りついでに長居してしまったカフェ。


10ユーロぐらい出せば親子3人でお腹がいっぱいになるこのグルジアで
1杯3ユーロぐらいするカプチーノを出す強気なお店。

観光地だからできるんだろな。

でも、ここで飲んだカプチーノが、衝撃的においしかった。

グルジアで何が美味しかったかと聞かれたら、そりゃあグルジアご飯全般
もれなく美味しかったと答えるけど、ここのカプチーノも上位に入る。

たとえばベルリンや東京とかの、サードウェーブ系とか言ってる
小洒落たカフェのコーヒーになんぞには、1円たりとも払う気はないけど、
ここのカプチーノには1000円払える、と思った。

下山後、大雨から逃れた雨宿り、ちゃぶ台にフカフカ座布団(←ローテーブルに
ビーズクッションとも言う)そしてフリーWI-FI、部屋の角。
非日常感、なんだけど、家にいるような安心感。

この付加価値的バックグラウンドに、800円ぐらいかかってる感じだけど、
これら全部の要素が、カプチーノに注がれた感じ、で1000円なり。

払える!





そういえばここでは、観光ガイドをしているグルジア人のお兄さんに会って
近場の良い登山ルートを教えてもらい、雨上がり早速山の麓へと移動開始。

着いた頃には夜で、周りが良く見えなかったんだけど、快晴の翌朝を迎え

車外に出たら、あらビックリ!

後ろにそびえ立っていたのは、4710mの高さを誇るMt,Ushba。

見る角度によって色んな表情を持つ山ですが、馬の鞍(ウシュバ)のように見える山
として有名で、「コーカサスのマッターホルン」なんて言われることもあるそうです。



 難易度が高そうな山というのは一目瞭然で、遭難者や死者も多数出る山でも
あります。

私達は絶景を見るにとどまり、今日目指すのはSdugraの滝。

ここもメスティアから30分ぐらい西に行った先にあるMazeriという村を
起点にトレッキングできる ポイントです。


この日もまたもや、登山中は晴れ間が広がり、下山後の夜は大雨だった。


 








このくらいの子供との登山で大事なことは、とにかく無理をしないこと。
ゴールはあるけど、行けたら行こうぐらいの気構えでいいと思う。

途中でへこたれたら、励まして歩き続けるように促すけど、それでも気力が
続かなかったら、その場でサクッとおやつでも食べて、すぐに引き返す。
 
そしてそこまで頑張ったことを、めちゃめちゃ褒めてあげる事。

根性忍耐の登山は、私が嫌い。

小学校の山登り遠足みたいなやつ。

ああいうのがトラウマになって、もう山行きたくないと言われるのも悲しいので
うちは「ゆる登山」を細ーく、長くやってゆきたいのですね。

ゆるいと言っても、この日も6時間ぐらいの山歩きだったんだけど、
2日連続、息子もよく頑張りました。

ま結局、ゴールにはたどり着いたし!
 
この滝の上を目指す人もいるみたいだけど、わたしらはこれで満足。

下山後は、山の麓で車中泊。
翌日晴れたら、もう1日ぐらいこの場所でのんびりしたかったけど
あいにくの雨で、移動することになった。


途中メスティアのあのカフェにもう一度寄って、お値段以上のカプチーノを頂き
そして目指すは、ヨーロッパで最も標高が高いところにある村、ウシュグリ。

秘境へ誘う、雨続きの山道。

我ら旅の相棒ランクル君は本領発揮と言わんばかりの、最高級オフロード。
喜んでるのは、我が家の男子のみ。

揺れ具合絶好調、 吐き気MAX。

車から降り何度となく一人で歩き続けた、悪路の数日間だった。

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