尾鷲の道の駅で旬のぶりトロ丼を堪能したあとは、これまたくり坊くんの
昼寝もかねて古道歩きに出かける。
馬越峠。
今回はちゃんと登山靴を履いて出かけた。
しばらく行くと美しい石畳の道が現れた。
まさしく熊野古道とはこんなところなんだろうなと、イメージにピッタリの所だった。
この石畳は雨の多いこの尾鷲の地で、山崩れを防いだり、道をちゃんと確保するために
当時の人が苦労して築き上げた道らしい。
軽い斜面が続く森の道を、ゆっくりと歩いてるうちに、坊もすっかり寝に落ちた。
途中には夜泣きに霊験あらたかだといわれた「桜地蔵」というのがあった。
この道がおよそ300年以上前からあったのは明らかで、このお地蔵さまにも
多くの人が詣でたらしい。
日本昔話に出てきそうな話だな。
昔も今も変わらず夜泣きに苦しむ赤ちゃんも親もいるわけで、泣いた子を背負って
この石畳を歩いてきたお母さんたちがいたかと思うと、なんだかこっちまで
泣けてきた。
そんな想像をしたり、この道を辿った昔の人に思いを馳せて歩く古道というのは、
普通の山歩きとはまた一味違った体験だった。
1時間ぐらい登ったところの峠の先には、天狗山という山の頂上を目指す別の道があった。
これがまたけっこう急な登り坂だったんだけど、登って来て大正解。
頂上にはビックリするほど大きな一枚岩がズドーンと寝そべっており、尾鷲の港も一望できた。
下山するころにはすっかり日も暮れだし、この日は熊野古道センターの駐車場に
停泊。
翌日はそのすぐ近くにある深層海水の温泉で朝風呂。
日本の旅はどこでもお風呂に入れるから素晴らしい。
午前中はこの温泉と畳敷きの休憩所でノンビリ過ごし、お腹がすいてきたので移動。
もう一度道の駅でぶりトロ丼を食べようと思ったけど、昼時で込んでいたのと
あと、鮮魚売り場で新鮮なお刺身が東京では考えられない値段で売っていたのを
思いだし、すかさず買いに行って、駐車場でご飯を炊いて(もちろん車内で)
自作ぶりトロ丼をこしらえる。
定食の半額以下で刺身の量2倍。
そういうところで幸せを噛みしめる超庶民の私たちであった。
尾鷲を出て目指すは丸山千枚田。
途中海沿いを走っていると「世界遺産鬼ヶ城」という看板がお目見えした。
なんだなんだと早速立ち寄ってみることに。
そこには何千年かかけて浸食されたであろう岩が海岸にザックザクとそびえ立っている
ところだった。
ここの事、あまり覚えてないので割愛。
でもまあ、きっと有名な観光地ということで、中国人をわんさか乗せた観光バスが次々と
乗りつけていた。
どこでも愛想を振りまくりのくり坊君は中国人にも大人気で、ついには抱きかかえらたり
して、撮影大会が始まっていた。
その傍らでは、所謂ホストみたいな恰好をした、きっと自分をイケメンだと思っている
青年がセルフィーで鬼ヶ城をバックにカメラ目線でずーっとムービーを撮っていたり。
なかなか面白い光景が印象に残っている。
続
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