2009/06/30

トラブル発生

ご無沙汰しております。


今はショックすぎて、あまり話したくもないのですが
心配している人もいると思うので、報告します。

おとといの朝、車がまるごと盗まれました。

ロシアに来てホームレスになってしまいました。

え?冗談?

それとも夢?

夢じゃないことだけは確かだということを
朝起きたときにものすごく実感し、悪夢の日中を
さまよっています。

運良く、色んな人が協力してくれて警察に行ったりはしています。

ビラを作ったり、泊めてくれたり、テレビ局の人が協力してくれて
昨日ロシアの全国ネットで、この事件の詳細が報じられました。

そして今現在犯人を知っている人と接触し、交渉している
ところです。

当たり前だけど、パスポートやクレジットカードは所持してました。
あと、寝袋とこのパソコンと歯磨き洗顔セット。

笑えない状況だけど、ありえなすぎて、笑っちゃうよこんなの。

信じらんない。

2週間の間に、今後どうするか考えます。
詳しくは落ち着いてからまた報告します。

以上

犯罪大都市イルクーツクのそのまたど真ん中の
ドミトリーのベットの上からでした。

2009/06/15

Island Olchon

先週の金曜日、イルクーツクについてショックをうけたその日
モンゴルの領事館に、ビザを取りにいった。
前に立ち寄ったウラン・ウデという街にも領事館はあったんだけど
英語がなかなか通じなくて、結局そこでは申請できなかった。

ツーリストの多くの掲示板などでは、この領事館の文句が飛び交ってるらしい。
とくにビザに関してはいろいろトラブルもあるそう。

自分の住んでいる国であらかじめ取っておくのが一番てっとり
早いんだけど、私たちの予定は何しろ未定、日にちも確定
できないので、行く時になったら現地で申請する。
取ったのは1年有効のロシアのビジネスマルチビザのみ。
もしこの先訪れる予定の国でビザが取れなかったり、何らかの
理由で入国できなかったら、とりあえずロシアに戻ってそこから
ドイツまで帰る。そのための長期ビザなのです。

ちなみに、ロシア旅行はヒジョーに決まりごとが多い。
普通の観光でも、ビザをとって原則30日以内しか滞在できない。
しかも滞在先、宿泊先、交通手段など全て予約をしてし料金も
全て前払い。そうして発行されるバウチャーをもって決められた
日に、決まった場所へと旅をするのだ。
自由旅行がまだ出来ない国なんです。

今週末に会うことになっているマーカスの両親も、普段の旅だったら
絶対しないけど、決まりなので1ヶ月の予定を全部FIXしてやってくる。
わたしたちはビジネスビザで、いつでもどこでも好きな所に行ける
ので、両親が来たら彼らの予定に合わせてついていくのみ。
馬にのって4日間ハイキングに行く予定。

話はもどり、イルクーツクのモンゴル領事館。
ここは、ちゃんと英語が話せるモンゴル美人がいて難なくビザの
申請が出来た。来週末取りに行って7月からモンゴルへ突入します。

この領事館でも、街を歩いて道を訪ねても、どこにいても
まあとにかく英語が話せる人が多いこと。
やっぱり西に行くにつれて、インターナショナルになってきてるなぁ。
ツーリストもたくさんいる。

そしてお金がかかる。
ちょっとしたこと、たとえばバンニャとか魚とかもそうだけど
今までは人々の好意でこういったものは全部タダだった。

でも、大きい街ではそういうのを生業にしている人がいる。
バンニャを観光客仕様にして、時間貸ししている人。
魚を道端で売る人。
当然お金もかかるんだ。

どちらとも私が見たもの。

人々の好意も、その好意がお金にも変わるんだということも。
どちらがいい悪いじゃなくて、こういう両面を見ることができてよかったと
思っている。

前にも書いたけど、シベリアの暗さとか、酒でダメになったオッサンとか
ロシアとブリヤートの冷ややかな関係とか・・・・
超金持ちロシア人、超普通ロシア人、超貧乏ロシア人・・・

マーカスがドイツ人だからファシスト呼ばわりされたり、あたしが日本人
だと知ると、道も教えてくれなかったり・・・(苦)

ディープな旅をしないと分からないことでもないと思うけど、
良いとこ(悪い所とも言う)寄せ集めの観光地では絶対に経験できない出来事や
人々にたくさん遭遇している。

こういうのが「観光旅行」じゃなくて「旅」なんだと私はおもう。
「ツーリスト」じゃなくて、「旅人」だよ。
(今思ったんだけど、観光って読んで字のごとく、「ひかりをみる」なんだね)
どっちも旅には変わりないけど、この旅はあたしにとって人生初の本当の
「旅」であり、旅はまさに人生の縮図だなぁ。。。。ぼけーっと考えたり
しているのです。
今まで行ったいろんなところは、旅行だな。旅行。

この旅の延長線上に、この先どんな生活が待っているのか最近ちょっと
楽しみになってきました。

今日は外が雨なので、ヒマです。
なので、久しぶりにいろんな事を考えたりしていました。

昨日、街から脱出してバイカル湖に浮かぶオロホン島へやってきました。
自然がそのまま剥き出しになってるいい所なんだけど、観光地でもあるので
別荘やホテルが密集している場所もあります。

ここに4、5日滞在した後待ちに待ったマーカスの両親との再会です。

2009/06/13

Sayonara Holy Nose

ロシアに来て初の高速インターネット環境にありつけたので
写真をアップしました。見てね!

先週の出来事

金曜日にお金を引き出しに50キロ離れた谷あいの町まで繰り出したはいいけど
10分に合わなくて銀行が閉まってしまった。

月曜日まで待たなくてはならなかったけど、予定もなくてしょうがないからその辺をぶらぶら
していた。




ふと通りかかったところに、車がいっぱい止まっていて奥のほうで太鼓の音が
聞こえた。

さっそく車をとめて森の奥まで歩いていくと多分200人ぐらいの人が
供物を持って集まっていて、前のほうにでかい太鼓をたたいて山のほうに向かって
お経みたいなのをを唱えているひとが6人。

シャーマンの儀式の場に偶然出くわしてしまったのだ。

ここバイカル湖付近のエリアは、ブリヤート共和国と呼ばれ、ブリヤート人が多く暮らしている。

生粋のブリヤートの顔立ちはまったくモンゴル人なんだけど、ブリヤート語のほかに
ほとんどがロシア語を話す。

彼らの中で浸透しているのがシャーマニズムとチベット仏教。

その両方を信仰する人もいるみたい。


その日見たのは多分自然界にいる神様に感謝するような儀式で、シャーマンが何かと
交信してという類のものではなかったけど、そこはなんか人には見られてはいけない
秘密の儀式をしているような厳かな雰囲気だった。

あとで聞いたら、噂では聞いたことあるけど超ローカルな儀式らしく
滅多に見られることもないらしい。

素晴らしい出来事に遭遇したぞ。



次の日は温泉に行った。

目下50mの谷底にある温泉でこれまた穴場スポット。
ここではブリヤートの夫婦に出会い、いろいろお話をした。

月曜になって現金をGETして、ウスティ・バーグズィンのエヴァのお家を訪ねにいった。
(この前会ったロシア人のダンナさんがいるドイツ人の女性)

アップした写真にも何枚かあるんだけど、ロシアの一般的な一戸建ては木造の
平屋で、窓枠や外壁を色とりどりに塗装する習慣がある。

同じ組み合わせの色を見たことがないってぐらい、みんな自由に自分の家を
ペイントする。

塗らないおうちもあるけど、窓枠だけは水色に塗ってある。

ロシアの素敵な文化だなぁ。

 ペンキをぬってるおばちゃんを良くみかけるので、これは女の仕事なのだろう。

エヴァんちに行ったとき、彼女も室内のペンキ塗りをいていた。

エヴァのおうちがこれまた超素敵!

どこの国に行ってもやはり古民家は最高だ。

といっても彼女の家は築30年か40年ぐらいだろうけど。

なにも特別な、所謂インテリアコーディネート的な事はしていない。

ただその辺で買えるものや、家族代々受け継いでいる
ものや自分たちで作ったものが、その辺にあるだけで様になっちゃう。

ライフスタイルや人柄、家と町並みなどの全てがその家の雰囲気と調和している。

庭には畑やグリーンハウスがあって、バンニャまである。

カントリーテイストだのナチュラルテイストだのって、お金をかけてインテリアを
アレンジしたりするものとは。訳が違う。

身近にあるものと、たくさんの知恵。

つつましく、愉快で、快適な暮らしぶりが、主張することなく家に馴染んでいる。

こんな田舎暮らし。

憧れっす。





エヴァのお家に1泊させてもらうことになり、夜はお礼に味噌汁と竹の子の煮物を作ってあげた。

だんなさんのアンドレアは、最初竹の子を見て「これ魚?」と言った。

竹の子を立てに切るとギザギザになるでしょ。

そこが魚の骨に見えたらしい。

日本人は寿司とてんぷらばっか食べていると思われている。

これホント・・・

米はともかく、煮物とか味噌汁なんてほとんど知らないと思う。

もちろん食べたことなんてない。

実際マーカスも初めてスーパーの味噌売り場を見たときにカレーがたくさん並んでいると
思ったらしい。

味噌を知ってる外国人って少ないんだよね。

だけど一口味噌汁を口にすると、必ず美味しいと言ってくれる。

ていうか、驚かれる。

毎度このリアクションを見るのが楽しみで仕方ない。

ニッポンのお味噌、これはホントに侮れないと思った。

夕食のあとは、みんなで色々話しをした。

アンドレアも国立公園で働いている。

だから「自然を・・・地球が・・・」とか「私たちがするべきことは・・・」
みたいな、環境意識の高い話をするのかなと思ったら大間違い。

話は熊が出た時の事や、やバイカルアザラシや山の事。

すごく楽しくいろんな事を教えてくれて、笑いの絶えない時間となった。

二人ともこの湖が大好きで、この森が大好きだから、ここで仕事しながら生活している。

きっと、それだけなんだろう。

そういうのが心のそこからうらやましいです。

そしてこんなに自然がいっぱいの田舎の町でも、高速インターネットのラインはちゃんとある。

次の日は1日中パソコンを使わせてもらい写真をアップしたり、メールをしたり、
日本のニュースをチェックした。

本当はもうちょっと居たかったんだけど、向こう岸の町に行く前にもう一度泊まりたいところが
あったのでここでさよならする。

バイカル湖、特にウスティバーグジンより北の方。

例外なく酔っ払いは相変わらず多いけど、みんな本当に気さくで気軽だった。

いつでもどこでも、まるで大阪のおばちゃんの「あめちゃん」ばりに「魚いる?」って、
もう飽きるほど食べたからいらないのに勝手に持ってきたり、家に招いてくれたり・・・

とにかく最高に楽しかった。

会った観光客、7人。全員ドイツ人。

ここには観光客なんか居ないでしょうというところに、必ず見掛けるドイツ人。

どこにいってもそうらしいです。

昨日その楽園サイドから逆サイド、ガイドブックにもたくさん情報が載ってる方へ
12時間掛けてやってきた。

一言で言うと、ショック。

用事がなかったら、絶対寄らなかっただろうな。

今まで居た所とは天地がひっくり返ったぐらい全てがちがう。

別の国の別の街だ。人種も違うんじゃないか。。。

何もかもが手に入る便利な街。

でもこの便利さや見るもの全てが過剰なものに思えて仕方がない。

文明のビームが痛い。
 
イルクーツクとうい街。

こっちでは、魚は買うものらしい。

ああ、はやいとこ用事を済ませて脱出しなくちゃ。



@SDA ご精読ありがとサンクス。休みが取れるようになってよかったね。たまにお店の
夢をみるよ。ちゃんと自分の時間見つけてがんばるんだよ!

@6さん アドレスちゃんと届いたよ。ありがと。スカイプこの前一瞬覗いたけど日中なので
OFFでした。

@謙太 久しぶり!もしかしてタイとか行ってた?ルーフテント、個人輸入で中国から買えば
相当安く買えるよ。いまでは立派な我が家だよ。超快適だよ。

@シエちん  コメントありがと!インドネシアになったんだね。ひょっとしたら!と密かにマーカスと
楽しみにしていたんだけどね。私たちは7月頭からモンゴルに入るよ。
だけど、カザフが超楽しみよ。ブログの文字ね、なんでかいつも変わっちゃうみたい。
ネットつないでいる状態じゃないといじれないから、放置しています。。。

2009/06/09

The most wanted, the pictures (:) From Tokyo to East Baikal

Click on the picture below and enjoy the slide show.


From Tokyo to East Baikal


To select this pictures took us almost half a day, just for you (:). Enjoy and travel with us!

2009/06/06

Middle East Baikal

そろそろテント暮らしも飽きてきたのか、先週はムショーに「宿」で寝たい欲が出てきたんだけど
楽園のような場所を見つけるたびに、テントが高級宿に変わる。
毎度、ホテルじゃこの景色はないでしょうという所に車を持っていって過ごしています。
先週は天気に恵まれ、ということは夕日にも恵まれ、星にも恵まれ、恵まれ過ぎの
1週間だった。
なかでも、日の落ち始めから30分ぐらいの間、空と雲と白い砂浜が淡いピンク色に染まり
その空の色が湖面に移って、周りが全部ピンクになる時間帯がある。
オレンジじゃなくて、ピンクです。

これは(実際に見たことはないけど)オーロラに匹敵するんじゃないかってぐらい美しくて
神秘的で、夢みたいな場所。
ここにはもう一回その夕日に溶けるために、結局3日滞在した。
ちなみに、マーカスはある色においては色盲(色弱?)なので、このピンクの空、砂、湖面は
グレーらしい。なんと残念な!!(だけど暗いところではフクロウのように良く目が見えるそう)
同じ景色を見ているのに、違う色だなんて不思議だなぁ。




このバイカル湖というところは縦が630km横が最大で80kmもあり、透明度は
最高で40メートルの深さまで達し、淡水の湖としては世界で1、2を争う巨大な湖。

冬の間は完全凍結して5月になってようやく融けはじめるんだそう。

そんなんだから、今の時期の水が最高にきれいで天然ミネラルウォーター。

もちろんそのまま飲めます。飲まなきゃ損。


楽園砂浜キャンプ

別の日の夕暮れ時、北のほうに移動し浜辺で寝床を見つけさっそく夕食の用意をしていたら
中年の夫婦が近寄ってきて、話しかけてきた。

いつもだったら、マーカスがいて話がスムーズに進むんだけど(彼は少しロシア語がはなせるので)
どっかに行ってしまってて、どうしようか戸惑う。

一番最初におぼえたロシア語会話
「私はロシア語が話せません」
これを言えば、大抵の人は一言二言なにか行って去っていくんだけど、この夫婦の奥さんの方が
「大丈夫、私も日本語が話せません」
見たいな事を言ってくれて、それから先はもう安心。

言葉の壁が一気にサーッと消えていく。

こういう瞬間ってすごくうれしいんだな。

覚えたての単語と身振り手振りで色々話をした。

そのうちにふらっと帰ってきたマーカスと話をし始める。

そして翌日彼らの家を訪ねることに・・・

ありがたいことに、ここでもバンニャを用意してくれてまたロシアの家庭料理と
バイカル湖で獲れた魚を頂き、ベッドまで用意してくれた。

昨日会ったばかりの旅人に、どうしたらこんなに手厚いもてなしができるのだろうか。
いつも考える。

あたしだったら、出来るのかな?

次の日はバイカル湖国立公園のオフィスを尋ねた。

ここには、ドイツ人の女性が働いていて、聞くとマーカスと同じ東部出身で話もかなり
はずんでいた。

彼女はロシア人男性と結婚していて5年ロシアに住んでいる。

ロシア語も独学で勉強して、今ではペラペラだ。

五年前初めてバイカル湖に来て、2週間でここに越してくる決意をしたそうだ。

「この湖に来たら魂に触れる何かに出会う」という言い伝えもあるように、彼女も
ここに導かれた一人なんでしょう。

今は、公園でのガイドをしたり翻訳をしたり森の絵を描いたりして働いている。

自分の好きなもがここにあっただけで、国を移し違う言葉を覚え土地の人たちに溶け込んでいる

彼女を本当に素敵だと思った。

しかも同い年だし。

自分のこの先のことを少しずつ考え始めるいいきっかけになった。


彼女に公園の見所など色々説明してもらい、そして昨日山に登った。

高さは1800M弱とまあまあの高さなので、余裕でしょなんて思ってたら
大間違い!!

最初の30分はハイホーがいっぱい住んでいそうな美しい森が続いたと思ったら
いきなり50度の斜面。

これは帰りに看板を見つけて発覚したんだけど
始めに分かっていたら、私だけでも引き返していたでしょう。

そこを3時間のぼりつめて、さらに4時間岩を登る。

日本だったら絶対に鎖場になってるような絶壁に、鎖など一切ない。

頂上についてご飯を食べ終わったら、頭が割れた。

高山病だ。3時間で1300Mも登れば、頭も割れるらしい。

翌日、今度は50度を下らなきゃいけない。

ただの地獄。

膝も腿もガクガクブルブルして使い物にならなくなってきて
使える筋肉が腹筋ぐらいしかなくて、最後はおなかの横から予備の
足が飛び出していている事をイメージしてゴールしました。

今日はいうまでもなく、ひどい筋肉痛で動けません。

山が嫌いになりそうな登山でした。

という事を、大体の登山で思うのは毎度の事です。

また行くんだろうけど。



来週はバイカル湖の南側、逆サイドに行きます。

観光客が大勢いそうな所で、久々文明に触れてみよう。


@おごさん  コメントありがとー!!元気でやってますよ。体痛いけど。。。
@なっつん  お金と時間があるうちに、旅はしといたほうがいいぞ。思ったときが今。
ゲーセン行ってる場合じゃないってば!あ、頂いたランタンかなり重宝しているよ。ありがとね。

伝言→ 6さん 君の寝袋はpodzにあるよ。来月fujiだね。